1998-01-01から1年間の記事一覧

二月

手術はしなかつたが、前立腺の兆候があつて一時的な痛みをやわらげる方法を執つて貰い、それからは就寝時に専門一粒を服薬することを続けている。 友達に質すと、思い切つて手術したから安心と言うものと、寝る前に一粒服用する者も居ることがわかつた。夜中…

二月

動と静斉しく競う長野五輪 長い言葉でくすぐられほんの芸 畏怖と悔い交差夢の中なる一瞬 ひとつふたつ老残のきびしさを拾う 一日のためにいただく安らぎよ 使い走りの夙に凛々しく安否に構え 思情にすわるばかりの打ちどころ 現実の揶揄で都会の鴉たち 効き…

六五九号(平成十年2月号)

題字 斎藤昌三 表紙 茶掛け 前田雀郎 民郎蔵 カット 丸山太郎 雑詠「大空」 石曽根民郎 選 山彦集 同人吟 大空雑感 吉野圭介 川柳評明和八年万句合輪講(八十二) 誹風柳多留十三篇略解(三) 「ひつぱり」付「三つ身」 八木敬一 狸のひげ 石曽根民郎 課題「…

一月

車輪の跡だけが道路に残つていて、あと一面は雪に覆われすさまじい。幾年振りの豪雪になり、道路に支障を来たしたのが一月中旬で物すごかつた。 早く帰る積りの横浜の長女も、予定を狂わしてしばらく待つた。うちの自動車二台が借りている車庫の屋根も積雪の…

一月

呆け防止抜からぬ顔でねじつてる しくじりの羽をたたんでなお歩く 現実と夢をからめて爺のとさか 蓄積か瓦礫か不況首かしげ しみじみと与えられたる餌が待つ 雪燦々神の思し召しを重ね 雪しみじみ聞き捨てならぬ話の緒 雪可憐ひとりぼつちを助けよう 雪しき…

六五八号(平成十年1月号)

題字 斎藤昌三 表紙 蔵書票 カット 丸山太郎 続・短詩型ささめごと 室山三柳 雑詠「大空」 石曽根民郎 選 山彦集 同人吟 大空雑感 吉野圭介 誹風柳多留十三篇略解(二) 川柳明和八年万句合輪講(八十一) 課題「底」 浅井由子 選 「財」 小岩井節子 選 十二…