2000-09-01から1ヶ月間の記事一覧

九・十月

朝起きると自分が生きていたかと、あたりを見渡す。そしていつも頭痛をしていることがうるさく思わん、がっかりして、またあたりを見渡している。 もう朝がすっかり明けたのだと感じているが、これが本当な朝かと疑って、少しでも冷やっこい枕の感覚が欲しく…

九・十月

老い支度なかに昔を置いてある自分より若い年寄り何度もし置手紙狭い世間を広くするひと通り風が止んだと鴉バッサー老い坂に並んで待つか真っ赤なれ重からぬ身の一生を近付かせ冷えて来て来た小さな微笑みや老人の夢はさもしくあちら向く冷えて来た小さな微…

六八九号(平成十二年9・10月号)

題字 斎藤昌三 表紙 中央線鉄道唱歌 昭和二十三年十一月 カット 丸山太郎 雑詠「大空」 石曽根民郎選 山彦集 同人吟 大空雑感 吉野圭介 川柳評明和八年万句合輪講(百十二) 誹風柳多留十四篇略解(七) 「川柳しなの」六八七号二〇〇〇年六月号 柳多留十四…