1997-03-01から1ヶ月間の記事一覧

三月

川柳手始めの幼籃期のころ、短冊に接したのは 新開地一寸行っても ザックザック* 水府 昭和初め当地の池上喜作から君には似合いだから差し上げると言って貰った。相手は中年、商売に熱心で、傍ら、数寄の風月を友とする温厚なご仁だった。 若いうちから正岡…

三月

老いの一喝風にどこかで連れ添って多士済々霖雨だからと酷使する焦げ付きな口上やがて神妙な構え来て欲しくない独りかなこぼれ酒失せものと正しい時刻との落差尾を隠し慇懃無礼傷つかず言葉が向こうからやって来る頬っぺの飴春が顔出して小さな借りがあるら…

六四八号(平成九年3月号)

題字 斎藤昌三 表紙 蔵書票・カット 丸山太郎 雑詠「大空」 石曽根民郎選 山彦集 同人吟 大空雑感 吉野圭介 明治前期の【時事川柳(二)ー】咄家川柳 武藤禎夫 川柳評明和八年万句合輪講(七十一) 十二篇はいふうやなぎ【き】たる略註(二十一)【二十】 【…