1991-12-01から1ヶ月間の記事一覧

十二月

うちの「百趣」の店にアルバイトをやっている女子大学生の妹は十二月二十四日生まれだという。忠臣蔵の討入りの壮挙で有名だから誰でも気軽に覚えていて、誕生日が来ると、きまったようにおめでとうと声を掛けられるそうだ。にこにこした顔が浮んで来る。 や…

十二月

あやまちと悔いの同居で漕ぎ出そう足と遊ぶ電気行火の夢芝居その痛みほんの昼寝の容れものに損な顔つき渋柿が黙って黙って言葉より生まれる性根たり得るや脆きもの脆きに徹しついばめる打ち込める仕事一陣の根が深いこれも人生真実なもの横たえて逝く年と馬…

五八五号(平成三年12月号)

題字 斎藤昌三 表紙 勢い 石曽根隆実 ゾルゲをめぐる三人の男 東野大八 信濃の狂歌(八四)【四、飯田・伊那・諏訪地方(15)】 浅岡修一 柳多留二十九篇輪講(五十六) 川柳評明和八年万句合輪講(八)【本文では(七)の誤り】 雑詠 大空 石曽根民郎選 山…