1955-06-01から1ヶ月間の記事一覧

六月

▽今年は川柳に関する出版物が気前よくどしどし世にあらはれるやうな気がする。岸本水府さんの人間手帖と放送川柳、村田周魚さんの人間雑話、香川県大島青松園に療養するひさご川柳会の句集ひさご、金沢市の森下冬青さんの句集うみなり、近くは麻生葭乃さんの…

六月

胸板によごれし想ひ酒を流す 胸板の汗は豪語を生んでゆく 胸板にたほるゝ女かるからず 胸板の描く祈りとも妬みとも 胸板にたかぶれる肌けものめく 胸板の過去にすがりし林檎ひとつ 胸板に枕もの憂き齢とする 胸板をみがく男が瞳に迫り 胸板に毛はなし今日の…

一五八号(昭和三十年六月號)

表紙 夕刊 丸山荷風庵 口絵 苦力の家 武藤完一 写真 瘡守稲荷の鳥居 穂苅三寿雄文学のためのジヤンル論再稿(上) 伊良子擁一 (1) 幡隆上人――しなの畸人伝5 小山潤一郎 (6) 柳誌月評 橘祐 (8) わが川柳史2 石原青龍刀 (12) 品名ノート4 長谷…