1977-03-01から1ヶ月間の記事一覧

三月

△齢だなあと述懐することがあっても、さてすごすごと立ち去るような気持ちにもなれない。ここまで来たからには、遮二無二見ておかなくてどうするものぞ、そんな大それた野望があるわけではないけれど、あるがままに、たまにはしくじりをおかして見ても、いい…

三月

ためらいの言葉をえらぶ 雲が流れ 妻の寝息のいみじくもわれに触れ 一休みやがてなすべき避けもせで とぼとぼと軽き荷を負う坂なりしや 気乗りせぬ夢も やわやわ引っかかり 晩酌のひとりまぎれてかかる奢り 酔いのおかしき人の世と思いしに 一碗の酬いのごと…

四〇八号(昭和五十二年3月号)

題字 斎藤昌三 表紙 いしぞねまさかつ カット 丸山太郎愛すべき蛇たち(二) 石曽根民郎 (1) 雑詠 大空 石曽根民郎選 (12) 峠(四) 胡桃沢友男 (18) 柳多留三篇輪講(十一) (21)