1956-03-01から1ヶ月間の記事一覧

三月

▽自分の句をこなされてムキになるやうでは、自分の句だけをよしとして人の句をよく見てゐない小心翼々型である。しつかりと心にかまへたものがあればあるまいし、また気にかけるほどのことでもない。また一方、これを素直に受け入れて自分の句の狭い視野に反…

三月

近什 老父微恙の三月 八十二全きほどに横たはり 寝て叱咤する老来の気を許し 老いの手のなほ指揮するやみな負かし 子を随へ孫を並べて病んでゆく かばかりの老いのひがみの夜半の酒 酒欲しと言ふ老いの瞳と合せゐし 一升瓶眺め安堵の老いに落ち 老い呆けの見…

一六七号

表紙 春めく 丸山太郎 口絵 春 武藤完一 写真 田代橋 穂苅三寿雄 信濃のサクラ 横内斎 雑詠 大空 石曽根民郎選 各地だより 伊太古・葉光・白禿道人 【東京だより=作句しない句会 伊古田伊太古 大阪だより=春待つ喜寿 山本葉光 四国だより=句会について 白…