1985-05-01から1ヶ月間の記事一覧

五月

▼よちよち歩きの、あちら向いてもこちら向いても知らない尽くしの揺籃期に、現在作っている川柳の濫觴を探りたくて、先ず手にしたのは宮武外骨の「川柳語彙」であった。表紙を開けた題字は川柳久良岐の書。あいうえお順に古川柳に関する語彙が並び、浅黄裏の…

五月

やんぬるかな数ならぬ身にとじこもり ぎっしりと山の声ある暮らし向き 稚魚放つ銀鱗の日のいざやいざ 光る苔旅のおごりが濃くなって 安らかに貰った蒲団落ちてゆく カーネーション二本こころが挿してある 病む将軍時の隅から顔を出し 憧れの国に指紋の呻き声…

五〇六号(昭和六十年5月号)

題字・斎藤昌三 表紙・丸山太郎 カット・丸山太郎柳川の檀一雄墓参記 東野大八 (1) 信濃の狂歌(十二) 浅岡修一 (5) 7.牧亭駒人(その2)【その3】 柳多留廿七篇輪講(四十三) (11) 川柳誌史礎稿(3) 奥津啓一朗 (17) 課題「財布」 大…