1955-02-01から1ヶ月間の記事一覧

一月句会・宿題「石曾根民郎」岩井汗青選

民郎の或る日の姿仙人に見え 栄治 世のあらを刺し民郎は印刷機 五仙 エロ談義民郎生真面目に放ち 雅登 飄々と世俗へ伍して俗でなく 幸吉 奇書珍画民郎眼鏡をずりあげる 良三 民郎が句に酔ふ春の日向ぼこ 栄一 川柳のよさ民郎の名で展け 静園 民郎の頭毛ほど…

二月

△私は元來音痴である。歌も唄もよく覚えぬ。声もよくない。高くなるところへ來てぐうつと低くセーブしてかゝらぬと息がつまる。決して傾聴に値するものではない。しかし友達は私ののどをふるはしたくてしきりに所望することがある。駄目だとわかりきつてゐて…

二月

近什 けだものにざんぶり来いと水がいつぱい 仕事あるけだもの明日が来るほどに けだもののわが体臭にこそ睡る 弱き瞳もてけだものは或る日を残し けだもののひたすら渇す坂を降り まろびねを蹴られけだもの行くとする けだものの親子のこのこ怖がらせ 愛す…

一五四号(昭和三十年二月號)

表紙 スケート 丸山荷風庵 口絵 古木打ち さとう・よねじろう 大分県舞鶴橋 武藤完一 寫眞【・文】 行人様 穂苅三寿雄信州の言葉 田中磐 (1) 雑魚寢といふ事 田中緑紅 (4) 柳誌月評 橘祐 (6) 北城庵香風―しなの畸人傳(2)― 小山潤一郎 (11) …