1955-01-01から1ヶ月間の記事一覧

一月

▽馬の顔から羊の顔にうつつたといふだけで、昭和丗年を柔和の象徴ときめこむにはちとあさはかかも知れない。この世の中が、そしてまた身辺がどのやうに演出されるのか、生きてゆくかぎり避けられない。そこに生きの緒のうまみがある。 ▽お互ひご機嫌よく新し…

一月

近什 対決の顔ゆるぎなくラツシユアワー 鳩の町働き蜂を見て抜けて ハモニカ横丁あすを知る身で相許し 吉原のうらの夜道もうろ覚え 駒形泥鰌雀色時しのび寄り うらぶれのみやこの星を當てもせで 正楽の鋏のわざの粋が散り デパートの温度やはやは気負ひたち …

一五三号(昭和三十年一月號)

表紙 雪 丸山荷風庵 口絵 羽根と凧 さとう・よねじろう【句・白取秀弘】 寫眞【・文】 放光寺山 穂苅三寿雄拳骨考 中村幸彦 (1) 【附・かけつけ三盃】 イボ太郎 木村辰彦【画も】 (5) 木食上人・しなの畸人傳(1) 小山潤一郎 (6) 地名ノート(3…