1978-10-01から1ヶ月間の記事一覧

十月

△「頭掻いた、憎い、ニクイ」と囃し立てる。三人で揃って声を挙げるので賑やかだ。五年女と一年男ははっきりするが、三歳女の方は二人の声を真似るのが精々で、どうもあやしい。 △いなごを畳に這わせて面白がる恰好は、いなごばかりが景物のようでもなくなる…

十月

ひとりして雨もたいなし妻と聞き 打ち寄せる波呼んでいる波すぐそこに 留守と知る秋草ただに目に残し 友恙ありや昔を思い過ぐ そそくさと散歩わが足馴染みたし 定命に行き着く契りよこたわる 乱れありわがはしたなさ叱り置く 無下にことわるまでもなし弱き身…

四二七号(昭和五十三年10月号)

題字・斎藤昌三 表紙・いしぞねまさかつ カット・丸山太郎 「信州の祭りと行事」と 「古川柳信濃めぐり」 江端良三 「夜明け前」より 多田光 郷愁の街かど 電気館の大活動写真 下平満 雑詠 大空 石曽根民郎 選 近江盆地 美濃部貞 柳多留三篇輪講(二十九)