1960-06-01から1ヶ月間の記事一覧

六月

▽物情騒然たるなかで私たちはそれぞれの信念と思惑を持ちながらその一日を処することに汲々とせざるを得なかつた。安定したほんとうの心のやすらぎのない日がつゞいて憂鬱であつた。 ▽デモのあけくれ、赤旗の林立、署名運動、大学教授と文化人の声明、新安保…

六月

人を死なす山ならで山そこで応え 聞き分けてゆく眸を拾う向うに山 こゝにあるやすらぎなれば呟かせ 人のふところに入るいやしさをかいま見し デモを見過ごしひとりの平和さびしかり デモに参加の子の便り隔たるか ひと知れずこそ祈る日を得たるなり 朝の目覚…

二一三号(昭和三十五年六月号)

【表紙】豊後富士(由布山) 武藤完一 滑稽譚と川柳 浜田義一郎 近頃注目される評論と作品 石原青龍刀 二人句評−句会吟「嘘」 呑歩・能州 雑詠 大空 石曽根民郎 選 山彦集 同人吟 合評「道」 雅登・汗青・正光 カルメン純情す 渡辺幻魚 句会報