1998-10-01から1ヶ月間の記事一覧

十月

別宅の道に面して、隣の入り口に柿がたわわに色づいた。いい眺めである。メゾンだから大勢住んでいてあまり顔なじみになるような間柄でもない。動作はわかるが、顔は頓と覚えず、時間が銘々だからで気にもとめないでいる。並ぶいくつかの自動車は出勤用のせ…

十月

あまつさえ頭目の言葉洗われ おんぼろになり澄ますそんな日と近い 稲妻の何を聞かせる正直ものめ おもかげのやさしき過ぎし日と繋ぐ からくり人形静かな道はまだ続く 旧跡のタブーどこを捺して見るか 鉛筆の長さ余命を励まして 神様も低い腰娑婆のあれこれ …

六六七号(平成十年10月号)

題字 斎藤昌三 表紙 軸 食満南北 民郎蔵 雑詠「大空」 石曽根民郎 選 山彦集 同人吟 大空雑感 吉野圭介 信濃の狂歌(一三〇) 浅岡修一 川柳評明和八年万句合輪講(九十) 誹風柳多留十三篇略解(十一) 課題「世間」 一ノ瀬春雄 選 「緩やか」 飯沼忠 選