1964-02-01から1ヶ月間の記事一覧

二月

▽信州ほど季節の挨拶が身についているところはないと思うくらい四囲の風物はきびしい。まことに綺麗に山々が雪をいただき、晴れあがり澄みとおつた蒼空がその広さを誇るとき、よくぞ信州にうまれてきたものだとつぶやかせるのは若い頃のこと。あたたかいぬく…

二月

夜の梅にかくれんとする気を叱り そゝくさと嫁く日も近き日の習い 淡雪になすべき刻が静けかり 遠い王子様に真珠の星をあげたがる 軽き悔いの肌のありかを知る齢で 謎を解くからだは闇をくすぐらし むなしさを握る十字架たゞ大きく かゞり火に逆臣の名を敢え…

二五三号(昭和三十九年2月号)

題字・斎藤昌三 表紙・丸山太郎 柳誌月評 橘祐 川柳信濃国継足 市橋鐸 同人雑筆 好き嫌い 岩井汗青 三代豊国論(一) 尾崎久弥 雑詠 大空 石曽根民郎選 山彦集 同人吟 星華集(自選) 窪田正寿 柳多留初篇輪講(一六) 句会報