二月

   夜の梅にかくれんとする気を叱り


   そゝくさと嫁く日も近き日の習い


   淡雪になすべき刻が静けかり


   遠い王子様に真珠の星をあげたがる


   軽き悔いの肌のありかを知る齢で


   謎を解くからだは闇をくすぐらし


   むなしさを握る十字架たゞ大きく


   かゞり火に逆臣の名を敢えてやる


   とりまぎれ来てその汗の男たち


   花びらよ男の屑も集つた