1962-05-01から1ヶ月間の記事一覧

五月

▽甥の結婚式に妻とよばれたので上京した。結婚して二十数年になるが二人きり旅に出、汽車で肩を並べるのは実は初めて。お互いいかに我慢して来たか、お察しがつこう。ほんとうは連れてゆくつもりがないので、いいのがれだと思う人の気持もわかるが。 ▽型のご…

五月

そこでふれることの惧れ肌のぬめり たちまちに傷つき合える顔もせむ 字を並べゆく気休めよ愚かさに 遠くでまさぐる齢の静けさをさがそ はがれゆくひとの痛みも想い居し ひとの死の底ひややかに雨を流す わが死を描くすつくと起ちおどろおどろ 酔えばはしたな…

二三三号

題字・斎藤昌三 表紙・武井清志 川柳時評・ここに川柳あり 石原青竜刀 【―核爆実験再開と川柳作品―】 お見それしました(山村祐氏へ) 高鷺亜鈍 川柳評万句合に於ける違鷹羽紋【一】 阿達義雄 【―違鷹羽をめぐる紋々の検討―】 花柳明暗(六) 奥津啓一朗 雑…