1955-04-01から1ヶ月間の記事一覧

四月

▽昭和三十年度東大文科第一次試験問題に川柳に関するものが出されたとさうだ。入学試験や検定試験の問題に川柳が採り上げられたことは嘗て一度もなかつたといふのではない。そしてそれはいつでも古川柳であつた。といふ意味は古川柳が学問の対象になつてゐる…

四月

近什 人情馬鹿草臥れ損は石の上 石の上ぢぢばば分けて握り飯 ものの怪に振り向きを耐へ石の上 石の上貰ふたばこの粉が散る 死こそよけれ赤い月ほし石の上 たましひのぬけがら拾ふ石の上 石の上淡き別れの思ひとや 道ならぬおそれをよしと石の上 石の上敗れし…

一五六号(昭和三十年四月號)

表紙 早春 丸山荷風庵 口絵 津久見市日代海岸 武藤完一 写真【・文】 水車小屋 穂苅三寿雄狸料理考 前田雀郎 (1) しなのと相撲 小島貞二 (6) わが川柳史(1) 石原青龍刀 (8) 寺田五三子―しなの畸人伝(4) 小山潤一郎 各地だより としを・龍之介…