1968-08-01から1ヶ月間の記事一覧

八月

▽工場を別に新しく建てて、郊外かなんかからそこへ毎日通う身分でも。細長い敷地、強制疎開で終戦一ヶ月前にぶつこわされた跡にバラツク建て。工場が主で寝るだけの狭い住家、だんだん継ぎ足して体裁をつくつていたまではよかつたが、近代化のスローガンが押…

八月

とざされた想いを撫ぜて雨降らす道ここにありすべてを賭けんとするか昔語らせ花たちの静かな瞳譲れない意地おちてゆく陽をとらえ道草のほどよき暇のいとけなや子の夢を抱え黙つて背伸びもすしよぼつかせながら雑音にも傾け負わされた荷をおろしまた歩き出す…

三〇五号(昭和四十三年8月号)

題字 斎藤昌三 表紙 丸山太郎 江戸川柳辞典漫評 大村沙華 課題「盗む」 高島盛人選 英訳川柳名句選研究(7) 川柳の歴史と展望 奥津啓一郎【朗】 課題「詫びる」 太田いわお選 柳誌七月号評【句がいいことは、いいことだ】 東野大八 雑詠 大空 石曽根民郎選…