1979-09-01から1ヶ月間の記事一覧

九月

△飼い主の不注意で虎が檻から逃げ出しているのに驚き、大勢で虎さがしが始まった。自由になったせいか、なかなか見つからないので今度は虎狩りに変った。民家の人たちはどんなにこわかっただろう。わざと逃げたわけでなかったのに、虎もいい迷惑だった。 △山…

九月

友情はいまほどほどに識りながら 夢しぼむ涙は頬を濡らすとか 年波にふれる愛想がほんとらし 湧きあがる雲の素直さとは違い 悪玉に吹くしたたかな風となれ 時熟す晴れの舞台の挫折感 冷静をよそおいながら堕ちるだけ ねんごろにひと粒の声聞いてやる わが果…

四三八号(昭和五十四年9月号)

題字・斎藤昌三 表紙・いしぞねまさかつ カット・丸山太郎 佐藤冬児作品集川柳「冬のばら」評 或る冬のばらの証明 江端良三 「昏れて」から 八坂俊生 塩辛いなだまわり 丸山太郎 狂歌探訪余話(一) 松本の真顔碑と民郎さん 浅岡修一 川柳越後志(七) (六…