1977-09-01から1ヶ月間の記事一覧

九月

△乗鞍高原のとある旅宿で目が覚めた。夢ごこちに夜陰の雨を知ってはいたが、大したことはなく、屋根に少しの湿りが見られるほどだった。さすがあたりは山気がみなぎり、樹木の蒼さも目にさやかだった。白樺はこれから上に行くに従って高度にふさわしい容姿と…

九月

枕ぐにゃりと夢はちさく収まり どうしたもんだな ほんとうに聞き返し 笑わせて置き 自分の寝床をさがす 姿なく取りかこむ ちじかみ ふくらみ 短かい時間ぐっすりと正念場 子連れ狼だんごのしょっぱいのを買う カーテンの極彩色に取り乱し さっぱりと老いにか…

四一四号(昭和五十二年9月号)

題字 斎藤昌三 表紙 いしぞねまさかつ カット 丸山太郎山路閑古氏追悼 まえがき 比企蝉人 (1) 〈閑古さん〉を悼む 阿達義雄 (1) 閑古老と私 大村沙華 (2) 戦中戦後 浜田義一郎 (3) 古川柳界に残された偉業 佐藤秀太郎 (5) 閑古讃 宮尾しげを …