1994-03-01から1ヶ月間の記事一覧

三月

和服の人は足袋を履くが、この頃殆んどが洋服だから、足袋は縁遠くなった。でも若かったとき履いた経験は持っている。靴下の測定とは違い何文(なんもん)という寸法だった。万事寸法どおりなんて使うけれど、妙なところで出っ食わす。 十返舎一九の「膝栗毛…

三月

人生の伴侶のやわらかい枕ひとあやめ人おとしいれ救いどこぞ隅々にゆきわたりたる慈愛いまもまやかしのおのれを飾る何を敷く官僚の壁に届く赤い夕陽か 姉逝く 二月二十六日 長男に先立たれ耐え日の流れ実家在る欣びをふとつぶやきし少女青春の過去のぼる白き…

六一二号(平成六年3月号)

題字 斎藤昌三 表紙画・カット 丸山太郎 輝け南十字星の海 ―親友豊田穣【異体字】の死に捧ぐ― 東野大八 信濃の狂歌(一〇八)【六、更級・埴科地方(14)】 浅岡修一 本誌主要記事摘録(三十) 川柳評明和八年万句合輪講(三十五) 誹風柳樽拾壱編略註(七)…