1974-12-01から1ヶ月間の記事一覧

十二月

△前の店の「百趣」のお客様が寒そうだから、印刷所の事務所にあたためてやって貰えないかと、若い娘さんを連れて来た。塵を払い少し店を掃いたと思ったら、このお客様が顔を出した。ストーブに火を入れないうちに入って来たものらしい。 △こちらはうまい具合…

十二月

ゆっくりと歩く北風馴染ませて 何か不足な言葉尻捉えたり 敗れ去るいさぎよさ陽を浴びながら 思案した顔で雪道つづくなり 意気揚がるまさしく雪は頬を打ち もろく潰えて人の死に触れたばかり 一片の雲のゆくえと知って佇ち まっとうな話黙って従いてゆく や…

三八一号(昭和四十九年12月号)

題字・斎藤昌三 え・いしぞねなおえ あゝコント 所典夫 柳多留二篇輪講(四十二)