1998-05-01から1ヶ月間の記事一覧

五月

わが松本市は岳都の異名があつてぐるり山々に囲まれているが、四季を通じて馴染み深い間柄にある。夏になると待つていたとばかりに各地からアルピニストが押し寄せて、松本駅は混雑に溢れて賑やかさを増す。都塵を離れて清澄な山々に憧れる連中で、さすがリ…

五月

腰がほんとに痛くなる老いの諸肌 砂文字がいくつ願いの岸に着くか 年中昼寝誰何の声のとがめなく 鉛筆とナイフこだわり篤くする 筥が黙つて笑つた闇を従え リボン誇らしげに強弱を語り まといつく正義の肌の汗ばむか 月が遮るひとつの甘い言葉 黙つて帰りあ…

六六二号(平成十年5月)

題字 斎藤昌三 表紙 茶掛 岸本水府 民郎蔵 雑詠「大空」 石曽根民郎 選 山彦集 同人吟 石坂洋次郎さんの俳句 石川一郎 大空雑感 吉野圭介 川柳評明和八年万句合輪講(八十五) 誹風柳多留十三篇略解(六) 津軽の前句附点者−落合九三子−(二) 諏訪柳々 課題…