1966-05-01から1ヶ月間の記事一覧

五月

▽学校を卒えて父の業を手伝い初めた昭和三年頃は、今でも語り草になる位いの不景気の絶頂でまた治安維持法というシロモノが強くのさばり、各地で検挙される物情騒然たる世の中であつた。 ▽中央の鋭い官憲の目をのがれるようにして、地方で印刷する手を考えた…

五月

けちな男に果す義理ころがつて自己嫌悪なまぬるき扇風機に吹かれ過去拭いて壁の厚さをいまさらに遠ざかる道としひとり月さがすなだからな山ありこころそこに置き勝ち負けにこだわる酔いをもてあそびあきらめにおちいり老いの灯をかかげ金融にめまい夏の陽む…

二七八号(昭和四十一年5月号)

題字 斎藤昌三 表紙 丸山太郎 現代川柳に於ける連作の出現について【―片柳哲郎句集〈黒塚〉評―】 福島春汀 西島○丸川柳年表? 奥津啓一朗 新古落語談 大木笛我 セツクスと女流柳人 東野大八【語る人 岡本かの子 きく人 東野大八】 雑詠大空 石曽根民郎選 山彦…