1965-09-01から1ヶ月間の記事一覧

九月

▽太閤秀吉は大阪城を築いた時分に、虎を飼つていた。激を飛ばしその餌として、近傍から犬を集めさせた。犬の飼主は大いに恐縮した。(加藤清正虎退治)のキヤツチフレーズもあつて、文禄の役あたり、朝鮮から虎を輸入して来たものらしい。 ▽虎は犬が大好物で…

九月

不况知つてて無蓋貨車そぼ濡れる 秋を聞かす虫よ不况を語る貌よ 倒れてくひとりを踏まえ不况倦かず 水のどを通る不况も冷たくて あがく手にからむ不况の脂汗 ビルの鋲音に不况が遊んでた 指練れて不况の活字拾いゆく 不况逃げゆく夢が覚め顔洗う 金借りるお…

二七一号(昭和四十年9月号)

題字・斎藤昌三 表紙・丸山太郎 〔川柳時評〕 柳界両巨頭の死がもたらすもの 石原青龍刀 柳誌月評 橘祐 柳誌年表(38・11(2))(6) そばの赤すね 向山雅重 安永期の家庭吟 阿達義雄 同人雑筆・句会くさぐさ 下畑辰二郎 雑詠 大空 石曽根民郎選 西島…