1972-06-01から1ヶ月間の記事一覧

六月

△左程高くないコンクリートの壁が隣との境となっていて、南面の太陽は四季を通じ万遍なくゆきわたる。見上げるような壁でないから、日照権なんていうしかつめらしい要求は考えたこともなく、至極カラリッとして誠に開放的だ。青空が見え、たまに飛んでゆく飛…

六月

生きた言葉が返ってくる目を覚ます みんな他人と思った日枕よごれて 求めゆくものありて誰も話さず 一介の町人といういまも哀しや 男の腕もまたやわらかく生きにあえぎ 肌のあとのおかしさを噛み老いの坂 いたずらな眸が生半可暑い夏 黙っててほしいむなしさ…

三五一号

題字・斎藤昌三 平安川柳社15周年 記念募集論文と作品所感 石原青竜刀 雑詠 大空 石曽根民郎選 柳多留二編輪講(十六) 【句会報】