1980-06-01から1ヶ月間の記事一覧

六月

△住所をはっきり書いて、一女性が新聞柳壇に投句して来る。心境のうたである。まだ整わぬ字句の配りだが、生活の匂いがこもる。親ひとり子ひとりで、夜になると別れてゆく。子供がたったひとり留守をあずかる。その言い訳にわが子は素直だという。 ▽つらいわ…

六月

早起きのカッコー山の町をたしかめ 駆け引きのなまぐささ貌吾ならず もろく潰えし史実あり気を収め 生活をずらす怠り見つけたか 一生にいちどというを繰り返し このへんで気がつくべきを大人げな 冷たい水で顔を洗う自分がある 投げてやる縄ありほどほどの慈…

四四七号(昭和五十五年6月号)

題字・斎藤昌三 表紙・いしぞねまさかつ カット・丸山太郎信濃雑俳書解題 矢羽勝幸 (十七)俳諧真寸見の花 頭のついた鰻の蒲焼 丸山太郎 川柳越後志(十六) 西原亮 二、上越篇 越後騒動と小栗美作 雑詠 大空 石曽根民郎選 柳多留三篇輪講(四十九)