六月

   早起きのカッコー山の町をたしかめ


   駆け引きのなまぐささ貌吾ならず


   もろく潰えし史実あり気を収め


   生活をずらす怠り見つけたか


   一生にいちどというを繰り返し


   このへんで気がつくべきを大人げな


   冷たい水で顔を洗う自分がある


   投げてやる縄ありほどほどの慈悲


   死に花を咲かすという誰に明かして


   黙らせてあとひと言のまぶしかり