1956-11-01から1ヶ月間の記事一覧

十一月

▽甲府のころ柿の雨宮八重夫さんから、山梨毎日新聞に君の艶名が出てゐるから参考までに送るとお便りがあつた。堅いことで自他共に許して野暮つたいので兎角煙つたがれてゐる自分が遠い甲州にまでその艶名をほしいままにする報道とは全く意外であつた。とるも…

十一月

遠く降るは雪か敗れし眸を読ませ イヤリングはづす空虚を嘗めて来た 雲はひとつにならうとする誰も拒まず 手袋の穴去つてゆく愛の雫よ 冬木並ばせ暴言を救へない 世に負けゆく肌か松すつくと立ち その後 父の余命ふゆの流れにただよはせ 父はこの世の夢とし…

一七五号

表紙 冬日 丸山太郎 口絵 旧大分城 武藤完一 写真 桔梗ヶ腹 穂苅三寿雄 源氏物語の巻名を詠みこんだ川柳・小咄・落語 武藤禎夫 各地だより 三平・伯史・泥柳 【北海道だより=冬の此頃 高村三平 東北だより=斜視の弁 田畑伯史 九州だより=日本一の部屋 上…