1966-11-01から1ヶ月間の記事一覧

十一月

▽夜の散歩には何としても連れ立つてゆくわが愛犬の顔がいとしいのである。月の出のいと早く、日本アルプスの横たわる姿を夜目にする街角をくるりと廻るとき、人間でない彼女の機嫌に合わせての信頼の鎖がじやらつくのである。足早に通り抜いてゆくのは夜道の…

十一月

うつすらと雪置く墓を撫ぜに来た金欲しと言葉すくなき夫婦たりちらちらと殊更な雪こころ収め道祖神みちのしるべに愛の顔朝の鐘目覚めぬくみはほどほどに齢のかなしみに雪降らせ酔うてやるねぎ味噌の冬のまどいのどの顔も太陽いつぱい平和の旗に集らねば政治…

二八四号(昭和四十一年11月号)

題字・斎藤昌三 表紙・丸山太郎 「古川柳信濃めぐり」に寄せて しおじり峠 片柳哲郎 革新川柳派のエリートとは何か【―「平安」と「川柳ジヤーナル」評】 東野大八 課題「手紙」 森山静園選 雑詠 大空 石曽根民郎選 山彦集 同人吟 柳多留初篇輪講(四七) 句…