1972-05-01から1ヶ月間の記事一覧

五月

△素晴らしく足の早い男が誰かを追っかけてゆく。「どうした」と聞くと「いま盗人を追っている」「どこに」「あとから駆けてくる」と答えたはなしがある。宮川曼魚編の「江戸小咄」を若い頃古本で手に入れて読んでゆくうち、忘れられなかったはなしのひとつと…

五月

事もなく静かなブーム眺め合い 押しかえすちから自分が知っていて 見られてる顔で仕事に磨かれる 呼びとめた老いの同志の気休めよ 悔いのおかしさじわじわとひとりぼち 思いつき発言時に洗われる 受けてやるべき仕合わせが通り過ぎ せつなくも同じ思いという…

三五〇号

題字・斎藤昌三 川柳論のエキスとは何か 東野大八 ―「川柳平安」論文について想うこと― 続・具里院巷談(十三)【マスコミと川柳(1)】 岩本具里院 【句会報】