1965-11-01から1ヶ月間の記事一覧

十一月

▽おのがねぐらに蟄居しながら惰眠を余儀なくされるわが愛犬は昼も夜もそうした悲しいからだを捉え、不自由なぬくもりに短い夢を見るのである。のどけき空、むし暑い陽盛り、落葉の音のかそけささむ〲と満天の星、その四季のなかに鎖を断ち切るすべもなく、限…

十一月

いじらしく土偶の乳房語るらく 髭伸びて政治の憎さ眠くなる 剃刀の刃のいらだちを磨き上げ ひとり飲む酒のおろかさゆだねたり 柿熟す拙なきまでに分別よ 齢を得し日の薬たり小粒てのひら 金策の夕陽を遠く描きたがり かなしみの涙ではない老いを拭く 石据わ…

二七三号(昭和四十年11月号)

題字・斎藤昌三 表紙・丸山太郎 川柳は川柳で立派 渡辺幻魚 水木真弓先生の思い出 鈴木重雅 課題「人間」 岩井汗青選 課題「飯」 寺沢正光選 同人雑筆 茶釜・琴・小狐 石曽根民郎 鶴ムードの柳界に一言 東野大八 雑詠 大空 石曽根民郎選 山彦集 同人吟 西島○…