1965-06-01から1ヶ月間の記事一覧

六月

▽御座敷に面して横に長い小さな庭がある。ここに一本のひよろひよろした楓が樹つ。みんな掌をひろげているべき筈なのに、ややちぢかんでこの夏をこごえている見たいな指をしている。 ▽伜がどこで聞いたか、物知り顔に「父さんがあんまり水を撒くので、根元が…

六月

長女、男子を儲く(六月十九日) 里は信濃ぞ産みに来る手を揃え 鳥啄む幸が子をもたらす描いてた 吉報の朝はゆるぎなく明ける 初孫と対面やすけき日を貰い 言うほどのことならで静かな胸に おじいちやんと言われて真顔を撫ぜ ありふれた喜びのぞかれた想い …

二六八号(昭和四十年6月号)

題字・斎藤昌三 表紙・丸山太郎 收月研究(一) 大野温于 池田放言と人民派短詩 石原青龍刀 雑詠 大空 石曽根民郎選 山彦集 同人吟 星華集(自選) 丸山山彦 柳多留初篇輪講(三一) 【さつま芋の初出句発見】 句会報