1997-11-01から1ヶ月間の記事一覧

十一月

毎朝、家を出て滅多に歩いてゆくことがない。どうもこの脚では工場まで三、四十分掛かりそうだ。 身体の運動はいいことに違いないが、それでも夕方ぐるりと出発点のわが家からやっと三十分散歩して「ヤレヤレ運動をしたぞ」とひとりで満足している。顔馴染み…

十一月

貧しい思惑だってよかろう山が見ているぼんぼりの転寝そっと花火に叱られねんごろに声立てて棲む大きいぞ秘事かくし合い鷹揚の足掬い気の強い街で夢の譜が逃げた濡れ鴉干し鳥決め手のかくれんぼカップで眠る昵懇のなかにひそめ果油ちびり夜忘れねぐらこじん…

六五六号(平成九年11月号)

題字 斎藤昌三 表紙 蔵書票・カット 丸山太郎 雑詠「大空」 石曽根民郎選 山彦集 同人吟 大空雑感 吉野圭介 過ぎし日 浜【濱】本千寿 行き先方々に【スズメ夫婦】 石曽根民郎 川柳評明和八年万句合輪講(七十九) 十二篇はいふうやなぎ【き】たる略註(二十…