1955-03-01から1ヶ月間の記事一覧

三月

▽長野県内の月刊の川柳雑誌は小諸市の「あさま」と松本市の「しなの」そのほかに長野市の「美すゞ」「競吟川柳」がある。「あさま」は県内を対象にしてゐるが、全国的に見ても発行の早い方の確実な僚誌で、まづその前月の二十日頃には颯爽と雄姿を現はす。見…

三月

近什 老い父の醉へば仆れて記憶の唄 八十の確執或る日ひとりぼち 孫は數へず柿栗の樹を夢に 死にやすむ母の墓あり此処の風 母は死に救はれ時を守るなり 弟の忌に馴れいのちうちふるへ 生きてゐたらと弟を皆と並べ 四十四のわびしき声が自分に来る たよるべき…

一五五号(昭和三十年三月號)

表紙 子熊のころちやん 丸山荷風庵 口絵 鶯と鶴 武藤完一 写真【・文】 駒んつぶれ 穂苅三寿雄柄井八右衛門という人 比企修 (1) 柳多留作家群に於ける万鼬(3) 阿達義雄 (4) 【(四)初瀬連重鎮の悲運】 丸山卯年彦―しなの畸人伝(3) 小山潤一郎 …