1960-07-01から1ヶ月間の記事一覧

七月

▽暑い日がつゞく。灼熱の暑さである。でもなりわいに励まねばならない。商売に学究に、ひとそれぞれの持ち場は缺かせられない。にじむ汗を知つているし、太陽のぎらつく射光を知つているだけに生活の虫となつてうち働くのである。人間のけなげさだ。 ▽こゝ信…

七月

山彦にこゝろの救い得し人と 疑いを抱くこの酔いを憎しとか 湧きあがる望みこゝろの前をかすめ 笑いためらわずこの家に住むことぞ 二つの闘い縫うべきいのちありとする 生まれ来て遠くの山は語るなれ 鐘鳴らし傷つくひとを数えゆくか 既に過ぎ去る言葉たり涙…

二一四号(昭和三十五年七月号)

【表紙】高島にて(豊後水道) 武藤完一 「柳多留」二篇の新資料 千葉治 納涼青楼曲 市橋鐸 課題「紋章」 小宮山雅登 選 ヘギの話 穂苅三寿雄 川柳は老いぼれか 岩本具里院 雑詠 大空 石曽根民郎 選 岡田三面子先生 小山潤一郎 山彦集 同人吟 課題「眼鏡」 …