1959-09-01から1ヶ月間の記事一覧

九月

▽時間間際になつてザアーと夕立が降つたり、ぼそ〱と秋雨がやつて来たりすると、今夜の句会の出足はどうだろうとうらめしいように雨空を眺めることがある。それがかえつて杞憂になつて、意外に出席者の顔が見え、雨にも負けぬ精進振りがお互いの胸のなかに流…

九月

中年のめでたき酔いを放たれゆく ヘツトライトの真夜の目 罰をさがし 罪の意識に夜の顔動き出す 闇に語らせようと靴先あくまで尖り 黒い幕ひたすらに垂れ昔の歌 狂人の微笑湖心に誰も知らず この深さにおちゆく愉楽生きの不思議 灰色を冒すニヒルのつま立て…

二〇五号(昭和三十四年九月号)

表紙 山羊 武藤完一 地方雑俳研究の必要性を提唱する 中村幸彦 同想川柳と小咄4 武藤禎夫 嘘の効用 岩井汗青 四国だより 笠雀人 雑詠 大空 石曽根民郎選 句評「道」 雅登・汗青・正光 山彦集 同人吟 句会報