1959-09-01 九月 月々の句 中年のめでたき酔いを放たれゆく ヘツトライトの真夜の目 罰をさがし 罪の意識に夜の顔動き出す 闇に語らせようと靴先あくまで尖り 黒い幕ひたすらに垂れ昔の歌 狂人の微笑湖心に誰も知らず この深さにおちゆく愉楽生きの不思議 灰色を冒すニヒルのつま立て爪立て 女郎花傷つきし旅にこそゆれ 中年のたかぶり鎮めゆくや枕