1967-12-01から1ヶ月間の記事一覧

十二月

▽いつまで経つても困つたものだね、歯がゆいと思われないのかね、そう言われそうで、去つてゆく年にたしなめられるのである。なるほど年甲斐もなく取り乱し、すぐ向きになつてあらぬことを口走りあとになつてあれこれ悔やんで、寝床のなかで自分を叱るのだ。…

十二月

ほどほどに別れの雪のしるきこと求むべき齢ならで坐つてくれるたしかな齢にすがらんと夕陽ひろがるいのち短かきを誰か言う齢の思いよ雪のかなしみに割箸のいとなけや山は語りかける小さな帽子が歩く口説のもどかしさつららとんがるよ身の証し立てる星たち顔…

二九七号(昭和四十二年12月号)

題字・斎藤昌三 表紙・丸山太郎 川柳は何をしているか【川柳誌十一月評】 東野大八 江戸万句合と上方句との交渉【明石人丸大明神三万句集について】 阿達義雄 雑詠 大空 石曽根民郎選 山彦集 同人吟 課題「聞く」 田内創造選 柳多留初篇輪講(五八) 句会報…