1971-06-01から1ヶ月間の記事一覧

六月

▽下手な字でも個性がにじみ出ているものがいいんだと自分に言い聞かせて、頼まれると臆面もなく揮毫してやる。揮毫なんて仰々しく考えるつもりは毛頭なく、支那の名墨で露さらないことを知っていて、筆もなるべく禿びたのでたどたどしく書くのである。 ▽いつ…

六月

老いの姿を眺められ気負わずに しがみつく糧ひたすらに並んでやる 闘いのなかの休らい旗挙げて 無理からぬ話で善意ついてゆく 名を惜しむこのひとすじの道あれや 政治のしぶとさに雨は横なぐり 思惑に立たされ黙って闇が吸う 笑いの底に身を置いて知る齢か …

三三九号(昭和四十六年6月号)

題字・斎藤昌三 川柳時評 あいも変らぬジャーナリズムの川柳観 【渡会恵介の古川柳至上主義について】 石原青竜刀 顎庵柳話(十) 田畑伯史 続・具里院巷談(五)【征服慾(三)】 岩本具里院 雑詠 大空 石曽根民郎選 山彦集 同人吟 柳多留二篇輪講(六) 柳…