六月

   老いの姿を眺められ気負わずに


   しがみつく糧ひたすらに並んでやる


   闘いのなかの休らい旗挙げて


   無理からぬ話で善意ついてゆく


   名を惜しむこのひとすじの道あれや


   政治のしぶとさに雨は横なぐり


   思惑に立たされ黙って闇が吸う


   笑いの底に身を置いて知る齢か


   先どりの冷たい視野を胸にする


   酔いのほんとうの眸を拾わせる