1966-07-01から1ヶ月間の記事一覧

七月

▽先日、所用で上京した折、新宿の末広亭をのぞいたら、小正楽の紙工術が演じられた。師匠の林家正落がつい一ヶ月ほど前に逝くなられたことを思い出し、あの円満なニコニコ顔が今更になつかしくてしかたがなかつた。 ▽私は林家正楽さんとお会いしたことがある…

七月

夏草よ訃が待つ道をゆきにゆく物言わぬもだえ遠くで汽車闇を走り孫の眸が澄むへだたりを想いつつ青すだれ未練のことばこもるなり噴水の夜景静かに旅をする夏の山城を前にし故郷なるぞこだわりを知る盃の小さくも生まれ来るすべて気弱さを捨てる朝の散歩齢を…

二八〇号(昭和四十一年7月号)

題字・斎藤昌三 表紙・丸山太郎 能面の詩(一)【福島真澄句集「指人形」評】 江端良三 「古川柳信濃めぐり」を読んで 歴史的所産への関心 阿達義雄 二兎を得る 鈴木重雅 西島○丸川年表(八) 奥津啓一朗 雑詠 大空 石曽根民郎選 山彦集 同人吟 柳多留初篇輪…