1964-04-01から1ヶ月間の記事一覧

四月

▽座敷から見えるところに小さな庭がある。裏へ廻る通路があるので横に長い庭で、四季折々の花が咲くと言いたいところだが、そんな丹精なものではない。主人が主人なだけに物臭な、まるで無精髭を生やした見たいな殺風景な庭であるが、陽は当る。 ▽朝起きると…

四月

明日を持つ夜の挨拶か利く酒で 人のこゝろを読まれ書庫に梅雨めく 流れひそかに道をゆく男の肚 人は夢をこそまぼろしが立ちはだかり 悔いの夜をひそめいて春のいらだち 道はひとすじ善意の髭も白毛すこし 多数の声とぶつかり弱者を貰い なが〲と仰す真昼策あ…

二五五号(昭和三十九年4月号)

題字・斎藤昌三 表紙・丸山太郎 浅草海苔(川柳江戸名物志(6)) 花咲一男 課題「足袋」 武田光司選 三代豊国(三) 尾崎久弥 柳多留初篇輪講(一八) 雑詠 大空 石曽根民郎選 山彦集 同人吟 星華集(自選) 森山静園 同人随筆/邂逅 三枝昌人 課題「福耳…