1967-11-01から1ヶ月間の記事一覧

十一月

▽菊の花がいくつも顔を並べて咲き誇つている。あまり手入れもしないのに、毎年秋の季節を知つていて、どれもこれも美しい色で匂うのである。裏の庭のあちこちに野菊のような置かれかたで、ひつそりと、咲くからには華やいだ顔つきをしてくれる。いとしい。 ▽…

十一月

だんご口を少しよごして晴れぬ日の味のある水ほしいという笑いながらいさぎよく裏切られては風生むよ長き道短かき道をいまも胸に無理からぬ話静かに夜を支え時の流れにひとりうなずく黙つて黙つて酒の肴がその顔をしてさからわず甘さのいきにえにみずからを…

二九六号(昭和四十二年11月号)

題字・斎藤昌三 表紙・丸山太郎 柳多留初篇輪講(五七) 特集二題と「河童」創刊【柳誌十月号を見て】 東野大八 課題「笑う」 寺沢正光選 「枕」 岩井汗青選 句会報【七月句会・八月句会・やまなみ七月句会二・九月句会・しおじり句会】