1981-05-01から1ヶ月間の記事一覧

五月

▽書斎はない。書斎のないのが当然のようである。私らしいとつぶやくのがわたし。此頃すっかりあちこち鈍くなったせいか、すらすらと吟詠ができない。ここで書斎があればしっくりするのだがと、ちょっと贅沢をいってみてもはじまらず、ケトンとしている。 ▽孫…

五月

世間体だけにかまけるひとくさり 胸のイニシヤル鮮かな負けっぷり 安請合い自画像がしきりに目配せ 釣銭のいつか濡れててふたつみつ 暗すぎる世間をたたむ朝の慣れ 苦しい大人がわかるマンガ本の続き いずれそうなる姿なり見たほどに 無駄なお節介おとなしい…

四五八号(昭和五十六年5月号)

題字・斎藤昌三 表紙・いしぞねまさかつ カット・丸山太郎狐川考 比企修【比企蝉人】 川柳越後志(二十七) 西原亮 三、中越篇【栃尾市塩谷】 空海芋石霊験譚 弘法の市 丸山太郎【画も】 川柳人過去帳(二) 奥津啓一朗 鈴の音 渡辺晃 雑詠 大空 石曽根民郎選…