1964-01-01から1ヶ月間の記事一覧

一月

▽わが愛犬は人間並みである。人間でも四つ子を生む世のなかなのに、犬ともあろうものがたつた一匹産んだ。彼女はけろりとした顔で、小屋のなかからわが子をねぶりながら私を見た。どんなもんだいといわぬばかりである。 ▽いつ仕込まれたのか、お腹もさほど大…

一月

願いいくつよみがえるごと手に掬う 吉きことの日もあれ齢しみ〲と 果たし得ぬ言葉たり雪降り倦かず 子は大人流るる時を見るべきか いたずらに人を憎まず枕する 友の死の遠き貌ぞ冬そこに置く もろき夢ならで歩む日の来れや 嫁く日かぞえこの家の翳をむしる …

二百五十二号(昭和三十九年1月号)

題字・斎藤昌三 表紙・丸山太郎 柳誌月評 立花祐 【全国柳誌一覧(六)】 本格川柳の実体を探る 石原青龍刀 【附・柴田午朗の番傘内部批判と矛盾】 雑詠 大空 石曽根民郎選 山彦集 同人吟 星華集(自選) 土田貞夫 柳多留初篇輪講(十五) 句会報 古川柳関係…