1996-03-01から1ヶ月間の記事一覧

三月

近所に犬を飼っており、誰か来るとしきりに吠える。鎖にしばられているときから滅多のことはない。放し飼いをすると顔馴染みだから嬉しがり、跳びついて私を面食らわせる。無邪気そのものでこっちも楽しくなる。 縛られているとき、急に自由になりたい時期が…

三月

てのひらに載る豆本の意気軒昂大辞典と遊び豆本のいのち豆本の瀟洒の粋を拾い出すエッチング孔版豆本更に孤独艶笑をちりばめ豆本低い腰幽玄の浮遊豆本棹さして麗しき天地豆本離さない気休めの滴り豆本につかまってまぼろしの鍵は豆本合点するてのひらにさっ…

六三六号(平成八年3月号)

題字 斎藤昌三 表紙 蔵書票・カット 丸山太郎 【川柳随想】わたしのシベリヤ【ア】ものがたり(一) 浜【濱】本千寿 川柳評明和八年万句合輪講(五十九) 十二篇はいふうやなきたる略註(九) 雑詠「大空」 石曽根民郎選 山彦集 同人吟 【民俗雑記】庶民の心…