1967-07-01から1ヶ月間の記事一覧

七月

▽ことしも向日葵がいくつも咲いた。天に摩すようにして、おのれの存在の黄いろを誇つている。たいした施しもしないから、大輪というわけにはいかぬ。細つぽく、それでも私の背丈より高く咲いているのを見上げると、夏のじりじりした暑さがほんとうのものであ…

七月

蚊帳の中きちんと心休ませて押して押してなおのがれ得ぬ汗を拭く酔い少し残る月光ひとりの死時に呑まれまいと髭剃るいとま政治のいたずらをよそながら眺めやる人の名のそれぞれに生きをあかし濡れてゆく女こだわりのこす夜話ひと去るとき短かい言葉で足り山…

二九二号(昭和四十二年7月号)

題字・斎藤昌三 表紙・丸山太郎 現代詩話(四) 高橋玄一郎 川柳よ、どこへ行く【柳誌六月号評】 東野大八 課題「臍」 下畑辰二郎選 ミズバシヨウ・サクラ 横内斎 雑詠 大空 石曽根民郎選 山彦集 同人吟 柳多留初篇輪講(五六)【五五の間違いか?】 課題「…