1958-05-01から1ヶ月間の記事一覧

五月

▽後生大事に一足でことをすまさうとしてゐた私の不心得を叱りつけるやうに靴が二足になつた話をしなければならない。これがはずみといふものだらう。 ▽東京の甥の結婚式を目前に控へ靴だけでも何とかならぬものかと妻がいひ出した。一昨年の姪の結婚式はプリ…

五月

ひとつの舞台 線たるませ言葉の裏置いて来た 線ピンと張り合ひ生きる眸を読ませ 線が喋り線がこだはる暗い月 赤い線と青い線そのうたげを許し 気弱い線がおちて昔噺を聞かず 交はらぬ線のどこかで揚がる雲雀 垂れてくるあつちの線の匂ひをこめ 水を欲す互ひ…

一九一号

表紙 夏を待つ 丸山太郎 口絵 どくだみ 武藤完一 写真 「田舎樽」撰者の墓 石曽根民郎川柳時評・現代川柳の可能性 石原青龍刀 【天馬賞作品について】 課題「トラツク」 竹内伊佐緒選 「谺」 藤沢三春選 同想川柳・古咄・落語2 武藤禎夫 雑詠 大空 石曽根民…