1990-05-01から1ヶ月間の記事一覧

五月

雨が降るとどうも日本アルプスは煙って見えない。折角遠くから来たひとで残念がる人もいよう。麻生路郎師もそのひとりで、松本駅に迎えた日、雨だった。 雨の松本にて 遠く来て信濃に山のない 日なり を旅中吟とした。 またかと言われそうだが 名所にもなら…

五月

挿しはさむ言葉の埒のほどよさに芋の煮っころがしに話乗っかる飾ることなしに仕末は自分ともへたへたと座り大愚を量る刻一枚ずつ老いを纏って見たがるかあの世この世のしきたりの濃くうすく何不足なき旅発ちのかかりあい有り難きものをねだって胸の際行き逢…

五六六号(平成二年5月号)

題字 斎藤昌三 表紙 元気に 石曽根隆実 雑俳が面白い(上) 【岡谷市川岸新倉・毘沙門堂の献額など】 浜 森十 柳多留二十九篇輪講(三十八) 信濃の狂歌(六十九)【(四)飯田・伊那地方の狂歌(1)】 浅岡修一 雑詠 大空 石曽根民郎選 山彦集 同人吟 本誌…